編プロ☆ガール

編プロ☆ガール

編集プロダクションに勤める新人女性編集者の悲哀と諦観にまみれたブラックな成長物語を、二頭身のゆるい絵柄で緩和しつつ、わずかに残った希望をカタルシスと共に描いていく、ハードな業界漫画。「増刊主任がゆく!スペシャル」Vol.107からVol.121にかけて掲載された作品に、描き下ろしの漫画およびコラムを加えて再構成した内容となっている。

正式名称
編プロ☆ガール
ふりがな
へんぷろがーる
作者
ジャンル
出版・マスコミ
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あらすじ

第1巻

とある編集プロダクションの新人編集者である瀬拍子束美は、同プロダションの先輩から雑誌「HEDO」の担当コーナーであるフード欄の執筆するための各種リサーチを懇願される。ダメダメな先輩の仕事ぶりに嘆息しながらもその依頼を引き受け、束美はいろいろな食品メーカーへの問い合わせを精力的にこなす。そんな束美の献身的な働きぶりを見ながら、編集部長の牛田は、「せめて1年、辞めずにもってほしい」という率直な感想を漏らすのだった。(第1話「いいから今は休め」。ほか、15エピソード収録)

登場人物・キャラクター

瀬拍子 束美

とある編集プロダクションに勤めている女性編集者。大学卒業後に現在の編集プロダクションに就職した。入社3か月目の新人だが、生真面目な性格で仕事に対しても真摯に取り組んでいる。精力的に仕事をこなし、先輩や編集部長・牛田からも、ほどほどに期待をかけられている。しかし、クライアントである大手出版社からの品質に対する厳しい要請と慢性的な人手不足、カツカツの殺人的スケジュールに苦しまされ、理念と現実の狭間で徐々に心を疲弊させていく。それでも編集業務に対する情熱が失われる事はなく、執筆途中でトンズラした気難しいライターを説得して再び現場に呼び戻したり、倒産しそうだった老舗出版社を自身の立てた企画で救済したりと、八面六臂の活躍を経て、編集者として大きな成長を遂げていく。

先輩

とある編集プロダクションに勤めている男性編集者。入社2年目で、新人編集者である瀬拍子束美の教育係的な役割を担っている。編集者としてはそれなりの技量を持っているが若干ドライで、面倒な仕事を束美に丸投げするなど、ものぐさでいい加減なところがある。そのため、束美からはあまり尊敬されていない。根は悪い人間ではなく、進んで多くの仕事を抱え込もうとする束美を気遣い、とにかく休むようにと諭した事もある。精力的に働く束美の事を冗談含みで「女神」と評していた。

牛田

とある編集プロダクションの編集部長を務めている男性。年間20冊以上の書籍を編集し、高いリーダーシップを持つ辣腕編集者。編集プロダクションで編集業務に携わる事の辛さと苦悩を身をもって知りつくしているためか、仕事中にどんなトラブルに見舞われても、どこか悠然としている。締め切り間際の過酷な追い込みの修羅場に瀬拍子束美のミスが発生した際は、全員の作業を中断させていっしょに飲みに行き、酒宴の席では「本は無駄がなかったら編めない」という言葉で束美を諭した。その後、ほかの社員を帰宅させたあとに全員分の仕事を一手に引き受けて、入稿寸前までの作業をこなしてしまうとんでもない力量の人物。社員一同から慕われている。

番長

とある編集プロダクションに勤めている男性編集者。年間30冊以上の書籍を編集する凄腕で、エース格の社員。仕事上では自分にも他人にも厳しく、社員からは一目置かれている。仕事に慣れかけた瀬拍子束美が、つまらない本の企画をつまらないと思いつつこなそうとしていたのを見咎め、その心構えをよくない事として諫めていた。

サンカク

とある編集プロダクションに勤めている男性デザイナー。社内唯一のデザイナーで、各種ラフのデザイン化からフォーマットへの原稿の流し込みなど、日々膨大な作業量をこなしている。社員一同から頼られる存在だったが、仕事で忙殺される日々に心を病み、休職へと追い込まれた。

ヤスコ

とある編集プロダクションに勤めている女性編集者。かつてはやる気にあふれる編集者だったが、日々の忙しさに疲弊し、仕事中に白昼夢でも見ているかのような言動をするようになる。その後、「ぷうりゅう社」から依頼を受けたレシピ本で信じられない大誤植を連発して書籍の回収騒ぎを起こしてしまい、業界から姿を消した。

菊池 遊歩道 (きくち ゆうほどう)

老舗出版社である「鰻書房」の男性編集長。放蕩経営陣が好き勝手をやったせいで倒産しかけた社を再建するため、瀬拍子束美の勤める編集プロダクションに仕事を依頼した。新規のビジネス本の企画を考えていたが、社の遺産である昔の本の復刻を束美に提案され、それに全面的に乗って企画を進める。

山田 暴風太郎 (やまだ ぼうふうたろう)

老舗出版社である「鰻書房」の男性編集者。編集長の菊池遊歩道と共に、倒産しかけた社を立て直すため、瀬拍子束美の勤める編集プロダクションに仕事を依頼する。束美が提案した昔の本の復刻を実現するため、会社の書庫や国会図書館を精力的に調査するなど、多くの雑務をこなした。

プリ山 プリ太郎 (ぷりやま ぷりたろう)

フリーライターの男性。無類のパチンコ好きで、非常に気難しい性格をしている。先輩から依頼されたビジネス本「稼働力」の執筆を担当していたが、原稿を50枚書いたところで、「読まれない本はもう書きたくない」という理由で、トンズラしてしまう。

ポコ山 ゴロウ (ぽこやま ごろう)

とある編集プロダクションに中途採用された男性デザイナー。以前はガイドブック系の編集プロダクションで仕事をしていた。心を病んで休職したサンカクの代役を期待されたものの、わずか1週間で退職する。趣味はボウリング。

プチ川 マミ (ぷちかわ まみ)

とある編集プロダクションに中途採用された女性編集者。前職は「月刊消しゴム」の編集者を務めていた。ポコ山ゴロウと同じ日に就職したが、ゴロウと同じく、わずか1週間で退職に至る。趣味はボウリング。

娯楽情報社の担当

出版社「娯楽情報社」に勤める女性編集者。瀬拍子束美の勤める編集プロダクションに、雑誌「HEDO」の一部コーナーの編集を依頼している。注文が細かくてうるさいうえ、非常に怒りっぽい性格で、担当となった先輩と束美も、仕事の遅さをネチネチと詰められてしまう。だがこの行為は、先輩によれば「編プロに怒鳴り散らしてストレス発散したかっただけ」なのだという。

鬼瓦 鬼蔵 (おにがわら おにぞう)

自宅で「鬼瓦総合研究所」という研究所を開いている、在野の歴史研究家。「邪馬台国埼玉起源説」の第一人者を自認する初老の男性。先輩が抱えていた転落書院の歴史ムック本の空きページを埋めるため、瀬拍子束美がインタビュー記事を掲載する事となり、その取材を受けた。

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